2009年の半導体業界, HDD業界のニュースとか、半導体開発者向けの雑誌の休刊とか
2009年には、日本の半導体業界には暗いニュースがたくさんありました。後になって振り返る時のためにも、思いつくものを列挙しておきます。何年も前から競争力の低下がささやかれていた日本の半導体業界ですが、後から振り返ると2009年には変曲点的な変化がおきていたことになるかもしれません (もちろん、悪い方向に・・)。半導体業界に関わる人は、この状況をしっかりと受け止めた上で、今後の進むべき道を考える必要があると思います。踏みとどまって奮起するでも良いし、別の道を探すでも良いし・・
- 2009年6月30日に、エルピーダメモリが産業活力再生特別措置法に基づく300億円の公的支援を確保と発表 エルピーダのwebsiteに載っているプレスリリース, どこかのサイトのニュース記事
- 日系半導体専業大手であるNECエレクトロニクスとルネサステクノロジーが合併して、2010年4月1日にルネサスエレクトロニクスが発足することに正式決定, nikkeiのニュース記事
- ロームが沖電気から買収した半導体子会社を中心にリストラを2009年3月を期限に実行, どこかのサイトのニュース記事
- (日系メーカとしては)有力な半導体設計ベンチャであるアイピーフレックスが2009年7月24日に破産, Tech-Onの記事
あと、日本語で書かれた半導体開発にかかわる月刊誌がいくつか休刊になってしまいました。想像ですが、関連企業からの広告収入が激減したのだと思います。
- 日経マイクロデバイス休刊と日経エレクトロニクス,Tech-On!への事業移管のお知らせ
- Design Waveのリニューアルのお知らせ 正確には、休刊ではなくディジタルデザインテクノロジという雑誌にリニューアルらしい。でも月刊から季刊となるので縮小の感は否めない。
私のいるHard Disk Drive業界でも、国内企業の再編がありました
- 2009年2月17日, 富士通、HDD事業を東芝へ譲渡, 富士通のHDD事業の大部分は東芝に譲渡されますが、HDD用メディア事業は昭和電工に譲渡、HDD用記録ヘッド事業は終息してしまうそうです。富士通から東芝への譲渡は無事に終了して、2009年10月1日から東芝本体(営業)と東芝ストレージデバイス株式会社(開発)という体制が発足したようです。
- 一方では、2009年3月18日に、昭和電工とHOYA、ハードディスクメディア関連事業の統合を中止というニュースもありました。
ついでに、半導体業界以外の重要ニュースのメモ
- 私が個人的に注目していたインクスというベンチャーが2009年2月25日に倒産。インクスは(主に自動車向けの) 金型の設計、製造を効率化するソリューションを提供していました。私が最初に就職した時期(2001年ごろ)には、盛んに採用を行っており、ビジネス系のマスメディアにもよく取り上げられていました。
- 2009年7月には、キリンとサントリーが統合にむけて協議中というニュースもありました。優良企業にも関わらず、将来を見据えて企業体力があるうちに統合をはかる、という戦略が注目されています。
- 海外では、OracleがSunを買収するという発表が2009年4月20日にありました
- 2009年9月16日に、政権交代が行われて民主党の鳩山政権が発足, 民主党のサイトのニュースリリース