トランジスタのはなし

本書には、ディスクリートのバイポーラ・トランジスタを用いた基礎的なアナログ回路(増幅回路)が分かりやすく説明されています。内容的には、EE-Timesのanalog ABCというタイトルのアナログ回路設計に関するコラムとちょうど同じです。基礎的な内容を分かりやすく説明しているので非常に読みやすいです(99ページしかありません)。逆に、Analog ABCを読んでいれば、本書をわざわざ買ってまで読む必要は無いかもしれません。

本書で説明されている内容は、最も基礎的なエミッタ接地回路の説明、エミッタに抵抗を挿入してDC動作点に対してFeedbackをかけてばらつきを低減すること、Pass-bandのゲインを確保するためにエミッタ抵抗にコンデンサを並列接続すること、ゲインを稼ぐためにエミッタ接地回路にカスコードデバイスを追加すること、などです。